全世界で2億人以上の加入者を抱えるNetflixは、現在、ビジネスとセキュリティの両面から、パスワードの共有を抑制する方法を検討しています。

GammaWireによって最初に発見された新機能は、アカウントの使用を許可されていない人のアクセスを防ぐものです。Netflixの広報担当者がThe Vergeに語ったところによると、"このテストは、Netflixのアカウントを使用する人がその権限を持っていることを確認するためのものです。" とのことです。Netflixが、誰かがアカウントの所有者でないのにアカウントを使おうとしていることを検出した場合、その人は後で確認するか、メールコードやテキストコードでアカウントの所有者であることを確認するよう求められます。

一定期間内にアカウントの所有者であることを確認できない場合は、Netflixのコンテンツを視聴することができません。代わりに、自分でアカウントを作成するよう求められます。これは、すべてのパスワードの共有を防ぐものではないかもしれませんが、仮にアカウントの所有者が友人にコードを送ることができたとしても、パスワードの共有をある程度防ぐことができると考えられます。

このテストは、特定の国や期間に限ったものではありませんが、アカウント保護に関するセキュリティ対策を強化するために実施されています。不正な方法でパスワードを取得した可能性のあるアカウントを悪意を持って利用しようとしても、そのアカウントにはアクセスできなくなります。

Netflixをご利用のお客様が最も疑問に思われるのは、「世帯アカウントとは何か」ということではないでしょうか。Netflixの利用規約によると、プラットフォーム上のストリーミングコンテンツは、「個人的かつ非商業的な使用のみを目的とし、あなたの世帯以外の個人と共有することはできません」とされています。これは物理的な世帯を意味するのかもしれませんが、利用規約は明確ではありません。例えば、子供が大学に通っていたり、異なる州に住んでいたりする家族は、ファミリープランに登録することができます。それは、2016年に共同CEOのリード・ヘイスティングスが具体的に語ったシナリオのひとつです。

"ヘイスティングスは、「パスワードの共有は、一緒に暮らすために学ばなければならないことです。"配偶者や子供との共有など、合法的なパスワードの共有はたくさんあります。

しかし現在、Netflixのチームは、パスワードの共有に対抗する方法を模索しつつ、より厳格なセキュリティ対策に取り組んでいるようです。パスワードの共有は、この分野のアナリストや投資家の間で長い間懸念されてきました。パークスアソシエイツ社の分析によると、パスワードの共有や違法コピーによって、ストリーミング分野の企業が被った損害は、単独で約90億ドルに上ると推定されています。ヘイスティングス氏をはじめとするエンターテインメント企業の経営陣は、この問題を企業が取り組まなければならないものとして無視してきましたが、状況は変わり始めているようです。